表面で共存する活性点によるワンポット連続反応
同一表面に共存した酸・塩基点がそれぞれ触媒活性点となることで、複数の反応が連続で進行し、ワンポットでの化合物合成が可能となることを見出しました。同一表面に固定されることで、活性点同士の不活性化が起きず、逆に個々の反応が加速される「協奏効果」が生まれます。 J. Am....
プローブ分子による活性点間距離の観測
固体表面での協奏効果の発現には、活性点を適切な間隔で固定する必要があります。固体表面の錯体・有機分子の配置を、プローブ分子を用いて観測する手法を見出しました。 Chem. Eur. J. 2016, 22, 5113.
Pd錯体と有機塩基の協奏的触媒作用
同一固体表面にPd錯体とアミンを固定した触媒の協奏効果によって、アリル化反応の大幅な加速を実現しました。Pd基準の触媒回転数は最高で106,000に達しました。 Angew. Chem. Int. Ed. 2012, 51, 8017. ChemCatChem 2016,...
表面協奏効果による二酸化炭素の変換反応
シリカ表面に4級アンモニウム塩を固定した触媒を用いると、二酸化炭素とエポキシドからの環状カーボネート合成が効率よく進行しました。この触媒の高活性は、表面シラノール基による反応の促進効果に由来します。 Green Chem. 2009, 11, 1876. Top....
ケイ素系還元剤と二酸化炭素からのギ酸合成
産業廃棄物として回収される可能性のあるケイ素化合物を、二酸化炭素の変換反応における還元剤として使用することに成功しました。この反応には、フッ化物が有効な触媒として機能します。 Chem. Lett. 2015, 44, 1464 Chin. J. Catal. 2017,...
銅ジホスフィン錯体触媒による二酸化炭素のヒドロシリル化反応
ジホスフィン配位子をもつCuヒドリド錯体が二酸化炭素とヒドロシランの反応に極めて高い触媒活性を示すことを見出しました。TON=70000はヒドロシリル化における現段階での世界最高活性です。 Chem. Eur. J. 2013, 19, 10030. Org. Lett....